150歳の冒険 -現代の冒険者たち-

4月13日 木曜日、武蔵境で開催された講演会(対談会)に参加した。
地球永住計画 公開講演 〜現代の冒険者たち〜 新谷暁生×関野吉晴(外部サイト)
お二人の対談を聞けることなど滅多に無いことなので、この日を楽しみにしていた。
聞き手の関野さんのプロフィールには「探検家・医師」と書いてあるけど、やっている事は冒険そのものである。
講演者は、長年「知床エクスペディション」というツアーをガイドしている新谷暁生(しんやあきお)さん。
ちなみに、関野さんとは、昔小平で行われた「縄文号とパクール号の航海」の上映会でお会いしたことがある。
新谷さんにお会いするのは初めて。
「アリュート・ヘヴン」や「北の山河抄」など新谷さんの本は読んでいたけど、一度は実際に会って話を聞いてみたいと思っていた。

関野さんについて
レビンさんの言葉 -グレートジャーニー 人類5万キロの旅-
新谷さんについて
伝えること -新谷暁夫 北の山河抄-

開場は18:45、終わりはたぶん21:30頃なので、武蔵境で少しだけ腹ごしらえすることにした。
ところが武蔵境駅の南口側は小綺麗な感じの街で、入りたいと思う店がない。
イトーヨーカドーの中のレストランで食べるのもなんだか気が向かないし、イートインのあるベーカリーもない。
仕方がないので、会場になっている武蔵野プレイスのコーヒーショップで軽食とコーヒーをもらうことにした。
ところがその店にはサンドイッチのような軽食がなく、私が苦手なカレーや、やたらカロリーが高いハヤシライスしかない。
これまた仕方なく、スイーツメニューにあったパンケーキをもらうことにした。

IMG_1251.jpg会場は、定員40名くらいの比較的小さな部屋なので、マイクを介さない「生の声」で話が聞けた。
新谷さんの経歴については、下記のページが詳しいのでリンクします。
アリュート・ヘブンの航海(外部サイト)

この日は、新谷さんのライフワークになっているニセコの雪崩情報発信、テントを持たずイグルーだけで縦走した厳冬期大雪山、知床の熊、アリューシャンの魅力そして、関野さんのグレートジャーニーに参加した時のエピソードなどを話していただけた。
ニセコなだれ情報

関野さんのおっとりした切り返しや、すぐに話が脱線する新谷さんの話しを聞いていると、「あ〜この場所が焚き火の前だったらなぁ」と心から思った。
全ての話しが楽しかったけど、特に印象に残ったのは「人権と自由」と「過剰な自然保護」について。
「自然保護も大事だけど、 "人権と自由" はそれよりも優先すると思う。」
というお二人が共通して持っている価値観は、自分もおおいに共感できた。

新谷さんは現在76才なので、お二人の年齢を足すと150才になる。
関野さんは、新たなチャレンジとして石器時代の生活を再現するらしく、何も道具を持たずに森に入り、石器造りから始めるらしい。
その事について、新谷さんは「(笑いながら)変なこと考えるよねぇ。」と言っていた。
対して、新谷さんは5月に知床エクスペディションを行った後、5月15日から9回目のアリューシャン(1ヶ月半の遠征)に向かう。

最後に関野さんが言った。
「僕は石器を作りながら死んじゃうかもしれないけど、新谷さんはパドルを握りながら死んじゃうかもね。」

aleutian.jpg©paceさん