七転び八起き作戦 〜三浦アルプス〜

「七転び八起き」という言葉がある。
私は「七回転んでも(失敗しても)、八度目に成功すればいい(八度目にはいいことがある)」という意味だと思っていたけど、調べてみたらちょっとニュアンスが違うらしい。
「何度失敗しても屈することなく立ち上がること」であるという意味は近いものの、解説としては「七回転んだら七回起き上がればよい」とか「七度転んで八度起き上がる」とからしい。
ふむ…これだと「失敗の度に成功しなさい」という事なので、めちゃめちゃハードルが高い。
よって、このブログでは、ある日に起こった顛末を "私流の七転び八起き解釈" で振り返りたいと思う。

4月17日 月曜日、なまった体に喝をいれる為、山歩きをすることにした。
お供はユキちゃん。
そして、本日のお山は近場の三浦アルプス。
田浦から逗子まで約13キロ、累積標高600メートルのお山である。

待ち合わせ場所にやってきたユキちゃんの様子がおかしい。
「緊急事態発生!! 山歩きどころじゃないかもぉ。」
「へ?」
「免許証が見当たらない。落ち着かないから今日は行けないかも…」
聞くところによると、山歩きの準備が終わり最後に財布の中身を別の財布に入れ替えようとしたら、免許証が無いことに気がついたらしい。
最後に免許証を見たのは1〜2週間前に行った郵便局。
「そこに忘れたのかなぁ?」
と言いながら、落ち着かない様子。
「まぁ他の人が免許証を拾っても、クレジットカードとは違って悪さできないんじゃない?! とりあえず郵便局に電話して聞いてみてから考えれば?」
私は免許証を2回無くし、免許証番号の下一桁が「2」であることを教えると、少し安心したらしい。
人は自分よりも不幸な人を見ると安心する?(^^;

(あとがき:2023-4-19)
調べてみたら悪用されることがあるらしい。
なんで写真がついてるのに身分証明書として悪用されるのかわからないけど…。

逗子駅近くの駐車場に車を置いて、逗子駅まで移動。
ユキちゃんは、朝のバタバタでsuicaを忘れていた。
本日二度目の失敗である。

逗子駅に到着した時、私もsuicaを忘れた事に気がついた。
2人合わせて本日三度目の失敗である。
「二度あることは三度ある」の諺どおりの展開である。
ここで、心構えを変えることにした。
"七転び八起き" !!
七回失敗したあとで成功がやってくる(免許証が見つかる)…という「作戦(?)」である。
この作戦を完遂するには、あと四回の転び(失敗)が必要だが、わざとらしい失敗は神様が見抜いてしまうのでNG。
あくまでも自然体で失敗をしなければならない。
"言うは易く行なうは難し" である。

出発地点の田浦駅へ電車で移動する。
逗子駅の下りホームに電車が入線してきた時に、駅員さんに声をかけられた。
「久里浜の方に行かれますか?なら、この辺りに泊まる車輌は切り離されるので、後ろの車輌に乗ってください。」
どうも先頭の4輌が切り離され、車庫に入るらしい。
4輌後ろの車輌まで小走りで移動し、通学する学生達で混んでいる電車に飛び乗った。
やれやれだけど、本日四度目の失敗。

実はユキちゃんとどこかに行く時は、時々失敗する。
快晴の逆ルート 〜苔の道と茶臼山〜
電車には乗れたが、話し込んで田浦駅を通過しないよう気を付けることにした。

田浦駅に到着。
進行方向右側のドアが開くらしいが、ホームがなくなりトンネルの中に入ってしまった。
乗り合わせた学生さん達が教えてくれた。
「この車輌はドア開かないですよ。」
が〜〜ん!!
田浦駅通過。
硬い決意で誓ったにも関わらず、ものの数分で、この日五度目の失敗をやらかしてしまった。

IMG_1271.jpeg次の横須賀駅で上りの電車に乗り換え、なるべく前の方の車輌に乗って、ようやく田浦駅に到着。
しかし、上り車輌の最後尾車輌はトンネルの外に止まり、ドアは開いていた。
下りと上りで車輌の長さが違うんだろうか?
不思議である。

IMG_1272.jpeg田浦の梅園を行く。
梅の花はとっくにおしまい。

IMG_1274.jpeg歩き始めから1時間経過。
この先で、下を向きながら歩いていた私が頭上の木に気づかず頭を投打。
六度目の失敗でリーチ。

IMG_1275.jpeg春の山は緑が綺麗。
そこら中で鳥の鳴き声が聞こえる。

IMG_1277.jpegテーマパークにある偽物の木みたいな「マテバシイ」の写真を撮るユキちゃん。
免許証紛失のショックから完全に立ち直っている。

戸根山ソッカーでコーヒー休憩。
マグカップを丸太の所に置いている人がいたので、「そこ危ないんじゃない?」と注意。
「だよねぇ」と言ってカップを移動させようとした時カップが転がり、地面にコーヒーをぶちまけた。
ついに七度目の失敗である。
もうこれ以上の失敗は許されない。

IMG_1278.jpegここにはいない"本物の雨女"の話しをした後で下山を開始…と同時に雨が降ってきた。
どうやら雨女の噂話をしただけで世の中の天気は変わってしまうらしい。
雨女の底力 〜大菩薩嶺〜

IMG_1279.jpeg仙元山では目の前を雨雲が通過中。
けっきょく昼飯会場の鐙摺食堂に着くまで雨は降り続いたが、ノンアルビールとともに生姜焼きをたいらげると、さっきまでの雨が嘘のように外は快晴に戻っていた。

裏道散歩をしながら駐車場まで戻ってゴール。
持ってきてもらっていたユキちゃんの「絵日記」を見せてもらった。
人の絵日記なんて見たことなかったので、興味津々でページをめくったけど、これがなかなかの出来栄え。
写真を撮り忘れたので、"今日の絵日記" を見せてもらう時にでも写真の許可をもらい、紹介したいと思う。

はてさて、無事 "八起き(免許証発見)" となるのだろうか?
ユキちゃんと別れ、打ち上げ会場に向かっている時に一報が入った。
「今思い当たるところを見たけど、残念ながらないです。」
"八起き" の壁は高い。

(あとがき:2023.4.21)
"八起き" がかなわなかったユキちゃんが、免許証の再発行手続きに行くことになった。
貴重な休みの日にも関わらず、本来必要がなかった事をするのは気が重くテンションも上がらないだろう…って事で、送迎をしてあげることにした。
午前中に手続きを終わらせ、一路、走水海岸へ。
災いが転じ、かねよ食堂でランチをする頃にはテンションも復活。
これにて一件落着。

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