マイナスの意味

「ゴジラ-1.0」は、ゴジラ70周年記念作品である。
ゴジラ1作目が公開されたのは、私がまだ生まれていない1954年。
1作目をどこで観たかは覚えていないけど、山の向こうからゴジラが現れる、あの有名なシーンと音楽は衝撃的だった。
今とは比べようがない幼稚な特撮にも関わらず、ゴジラの大きさと怖さは脳裏に焼き付けられた気がする。

その後、7作目「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」までは毎作品観ていたような気がする。
そして、8作目「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」で ゴジラの息子"ミニラ" が登場した時点で、子ども心にも "くだらなさ"を感じてしまい、その後は観なくなった。
次に観たのは海外版ゴジラの「GODZILLA」。
あ〜アメリカが作ると、こういうゴジラになっちゃうんだなぁ…と思ってガッカリし、その後作られた海外版ゴジラは、全く興味がなかった。

2016年に公開された29作目「シン・ゴジラ」は、予告編を観ただけで興味ゼロ。
何回も劇場に足を運んでいる人がいても、全く興味をそそられなかった。
しかし、2017年の最優秀作品賞にこの作品が選ばれてしまったので、仕方なく当時のiTunesで鑑賞。
幼稚なストーリー、陳腐なセリフのオンパレードが耐えられなくなり、途中で観るのをやめてしまった。
この頃から、あ〜自分の感性は他の人と違っておかしいのかもしれない…と思うようになった。
日本映画

そして、今回の「ゴジラ-1.0」である。
監督、脚本、VFXは、山崎貴さん。
最近の日本映画はほとんど観ないので、彼の作品がいいかどうかはよくわからない。
ただ、唯一観た「アルキメデスの大戦」はVFXもすごかったし、ストーリーも面白かった。
"よし「ゴジラ-1.0」は山崎貴監督の力量を信じて劇場で観よう" …と思っていたものの、予告編を観て気持ちが変わった。
どうにも、出ている役者さんの演技がピンとこない…というか、セリフも変だし、私が嫌いな感じの演出である。
…てことで、公開後劇場に足を運ぶことはしなかった。
そして、約1ヶ月後の今日、Youtubeでお勧め表示される "ゴジラ-1.0は凄い" 攻撃に負け、劇場で鑑賞することにした️。
期待半分、途中で席を立ちたくなる可能性半分である。

で、どうだったか…とりあえず最後まで観た。
VFXは予想どおり見応え充分!
しかし、セリフと演出は予想どおりガッカリだった。
なぜ、「アルキメデスの大戦」ではあれほど自然なセリフと演出だったのに、こうなってしまうんだろうか?
まるで、山崎貴監督はVFXにしか興味がないのかな?と思ったりもしてしまう。
「ゴジラ-1.0」の "マイナス" は、私にとっては、そのままマイナスだった。