日常が非日常に変わる時 〜森戸周辺〜
いつもと同じ朝を迎え、いつもと同じ一日になるはずだった…何が起こるかわからないものである。
1月26日 金曜日、ようやく2024年の初漕ぎができそうだ。
ちなみに、新年初漕ぎが最も遅かったのは、2020年の2月8日。
2023年1月6日
2022年1月15日
2021年1月14日
2020年2月8日
2019年1月5日
2018年までの初漕ぎ日は、下記のブログが詳しいのでリンクする。
⇨森戸神社への行き方
いつもの駐車場に車を停めると、たっぷりと雪を被った富士山が目の前にあった。
金曜日に休んだ甲斐あり。
カヤックを組み立てていると、ユキちゃんから連絡が入った。
今日は寒いので日課である早朝の散歩をやめ、しっかり陽が登った今、森を歩いているらしい。
こっちは外遊びしていると思われたらしい…図星である。
後で合流してランチすることになった。
10時半、出艇。
新しいスプレースカートがなかなかコーミングにひっかからない。
富士山ど〜ん。
今日は初漕ぎなので、いつもの年と同じように、まずは名島に向かう。
鳥居から森戸神社の方向にカヤックのバウを向け、先ずは手を合わせる。
いつもなら、菜島の北側を通って森戸神社に向かうが、今日は南側を行くことにした。
岩礁の間に入ると、思ったよりも波が入って来ている。
波の入る場所では慎重に通過するのに、なぜかこの時は波を受けつつボンヤリとしていた。
そして、少し大きめの波が入ってきたこともボンヤリ見ていた。
その波が真横でブレークし、カヤックを巻き込んだ。
あっという間の出来事である。
気がついた時、目の前は海の中でスプレースカートははずれていた。
沈脱…
いつもと同じ一日になるはずだった日常が、突然非日常に変わった。
それにしても場所が悪い。
菜島の岩礁の間は隠れ岩が多く、うかうかしているとカヤックが岩礁に流されて壊れるかもしれない。
ひっくり返ったカヤックを起こしたものの、パドルフロートをセットしている時間はない。
馬乗りで乗り込もうとするも、水の入ったカヤックとひっきりなしにやってくる波でうまくいかない。
諦めて、名島に上陸することにした。
先ずは、カヤックを押して足が届く岩を探した。
しかし、せっかく足を置ける岩があったものの、引き波で体を持っていかれ、なかなか立てない。
3度目にして、やっと立つことができた。
目の前には、菜島がある。
なんとか菜島に上陸。
次は、カヤックを引き上げたいが、水が入っているので持ち上げることはできない。
カヤックが流されないように注意しながら、ポンプでコクピットの水を排水し、カヤックを引き上げた。
ここで一息。
それにしても、この辺りの岩場は、カメノテだらけである。
まぁフジツボ密集よりはマシかもしれないけど、カヤックを置く場所に気を使うし、底の薄いNRSのシューズで踏んづけたりしないように気をつけなければならない。
ちなみに、今日のウェアリングは、下が裏起毛付インナータイツの上にKokatatのソックス付きパドリングパンツ、上がReedのTranspireフリースの上に、Patagoniaのskanorakジャケット。
真冬の海の中でも、水の冷たさはあまり感じなかったし、びしょ濡れで上陸しても、寒さは感じなかった。
帽子やサングラスの紛失はなし。
カヤックの損傷は…パッと見わからない。
シーソックを外し、カヤック内に浸水した水も排水したけど、完全には排水できていないようで、カヤックが重い。
カヤックを引きづらないよう注意しながら、滑る岩場でカヤックを移動。
岩場の裏にあった細い水路の上にカヤックを浮かべた。
カヤックに乗り込み、水路を抜けて島の南側に出た。
さて、どうしましょ?!
ケチがついたまま、森戸神社にお参りするべきかどうか迷う。
それとも、ケチをお祓いするために今日こそお参りするべきだろうか…。
と考えていたら、財布を持ってこなかったことに気がついた。
万事休す。
このまま北浜に戻ることにする。
北浜に到着しカヤックを運ぶ際、バウのエンドキャップが割れていることを発見。
たぶん、岩場でカヤックを裏返して排水する時に割れてしまったような気がする。
ユキちゃんと合流。
ランチは、考えていたレストランの駐車場が満車だったので、葉山マリーナの青羅にした。
窓の外には葉山の海が広がり、さっきまで海の中で格闘していた菜島も見える。
食後は、葉山公園に寄り道。
今日は、いつもと同じ一日になるはずだった。
それが、とんだハプニングで海に投げ出されたかと思えば、思わぬ展開でユキちゃんとランチを食べ、今は海を眺めながらコーヒーを飲んでいる。
人生何が起こるかわからないものだ…。
