リュックの中身は何ですか? 尾瀬1日目〜鳩待からアヤメ平・見晴〜

去年の暮れ、高校時代の同級生である男子(パーヤマ)に誘われ、ユキちゃんと3人で忘年会をした。
この3人で飲み食いするのは久しぶりである。

IMG_0461.jpg仲睦まじい2人とおじゃま虫的な私とのスリーショット写真に見えるけど、実際20代の頃、パーヤマはユキちゃんの事が好きで、クリスマスイブとか食事に誘っていた。
KYな私は「オレも行っていい?」とか言って、そんな席でも合流していたので、おじゃま虫は今に始まったことではない。
「去年、チバさんとセトと3人で山に行ったんだけど、来年は尾瀬に行きたいねぇって話してるんだ。」
「いいねぇ、オレも行こうかな。いつ行く?」
「6月末くらいかな」
4人で行くことが決まった。
ちなみに、外遊びするのは5年ぶりになる。
場所取り担当は手持ち無沙汰
焚き火デイキャンプ


7月2日 日曜日、セトとユキちゃんをピックアップして圏央道を走っている。
後部座席には "本物の雨女" が乗っているが、今のところ天気は晴れている。

セトは呼び捨てにされているが、それにはちゃんとした理由がある。
カクテルタイム
雨女の底力
上記のブログに登場する "◯◯ちゃん" と "本物の雨女" がセトである。

パーヤマとは6時半に高坂サービスエリアで待ち合わせしている。
いつも遅れてくるパーヤマを心配して、電話をしてみる。
「今どこ?」
「これから高速乗るとこ」
どうやら、今回は時間を守っているらしい。
高坂サービスエリアの手前でもう一度電話をしてみる。
呼び出し音が鳴っているのになかなか出ない。
一度切って、もう一度かけると出た。
「どこに停めた?」
「トイレの前辺り」
この電話が翌日の悲劇に繋がるとは…今はまだ誰も知らない。

予定どおり、尾瀬第一駐車場に到着するも「満車」。
この週末は雨だったはずだけど、たくさんの人が尾瀬に入っているらしい。
第二駐車場に移動。

ここで、荷物の大整理&大分配作業を行なった。
セトはちゃんとしたリュックを持っていなかったので、30リットルの防水仕様リュックを釣具屋さん(!!)で買ってきている。
買う時に「渓流歩きに行くんですか?」と聞かれたらしい。
「釣りに詳しい人が沢山いて、"このリュックはいいぞぉ〜" ってみんなが言うんですよ。」
釣具屋さんなので、釣りに詳しい人が沢山いるのは当たり前である。
30リットルとのことだけど、ロールアップタイプなので荷物は沢山入りそうだ。
水2リットルを分配。

それよりも問題は、日帰りハイキング用のリュックを持ってきたユキちゃんとパーヤマである。
ユキちゃんについては、事前に「リュック借りるかも…」と言われていたので、私のK2ソロ(26リットル)をレンタルする。
私の昼飯とプラティパスに入れた白ワイン1本を分配。

パーヤマは、28リットルのデイパックで、"これ以上何も入らない" と言っている。
中を見せてもらう。
プリムスのランタンとカップ麺2つ(!!)をリュックから出し、プラティパスに入れた赤ワイン1本と500mlのペットボトルに入れたホットワインを分配した。

なんとか共同装備の分配も終わり、登山口の鳩待峠に向かうハイエースに乗り込んだ。

鳩待峠に到着し、後ろに積んだリュックを係の人が降ろしてくれた。
「これ重いですねぇ」
パーヤマの28リットルリュックである。
見た目は小さいのに確かに重い!!
何が入っているんだろうか?

IMG_1932.jpeg今回のルートは、初日アヤメ平経由で見晴へ。
2日目は、女性陣の体力と、結婚記念日で早く帰りたいだろうパーヤマ次第で見晴からまっすぐ鳩待峠(案1)か、三条ノ滝を経由して鳩待峠(案2)のどっちかにする。

だいぶ登った。
ユキちゃんが背負ったグリーンのK2ソロがなんかデブって見える。
本来スマートに見えるリュックなのに…何が入っているんだろうか?
そして、セトが背負うオレンジの防水リュックは、やたらとデカい。
何が入っているんだろうか?

IMG_1941.jpegもう少しでアヤメ平。
やっぱりセトの防水リュックがデカい。

IMG_1943.jpegアヤメ平到着。

P7020006.jpeg涼しい風が吹いている。

IMG_1947.jpegアヤメ平のベンチで先行者が休憩している間、そしてすぐ後ろを歩いていた団体さんに先行される前に、富士見田代へ向かってゴー。
でも、見晴しのいいこの場所では、ついつい立ち止まってしまう。

富士見田代で昼飯休憩。
いつもは自分でお湯を沸かさなければならないけど、今日はパーヤマもストーブを持ってきているので、私は「お湯くださ〜い」と言うだけでいい。
ゴソゴソとリュックの中の物を出している。
すると、あの小さなリュックから1.5リットルの水パックも出てきた。
「考えてみたら、小屋で水が手に入るんだからこんなにいらなかったね。」
重いわけである。
「お湯を沸かすならカップ麺食べよっ」
駐車場に置いてきたはずのカップ麺を、いつの間にかリュックに戻したらしい。
嵩張るわけである。

ここから見晴までは、2時間。

先頭を歩くパーヤマから声がかかった。
「サングラス落としたぁ」
「えっどの辺り?」
「たぶん、滑って転びそうになった時だから、そんなに来てないと思う。」
「はい、見つけましたぁ」
登山道脇の草むらに転がっていたサングラスを、視力2.5のセトが見つけた!!
なにせ、セトは泥の中に埋まったトレッキングポールの先っちょもサクッと見つけてしまうくらい目がいい。
ひょっとしたら、本人も気づいていない特殊な才能があるのかもしれない…。

IMG_1956.jpeg尾瀬ヶ原まで下りてきた。
昔はなかった鹿よけの柵ができている。

IMG_1959.jpeg15時、無事見晴に到着。
なぜか、なだらかな下りで腿に激痛が走るセトも頑張った。
到着ビールで乾杯!!

女性陣のリュックから、嵩張るポテトチップ他いろんなお菓子が出てくる出てくる。
極め付けはセトの防水リュックから出てきた "がんこ職人" のお煎餅パック。
小分けされたお煎餅が山のように入っていて、お菓子が盛られた紙のお皿でベンチの上が埋め尽くされた。
こんな物が入っていたとは…。

赤ワインに移行。
やきとりと野菜スティックがテーブルに登場。
もちろん、冷たい清水を汲んだバケツで白ワインを冷やすことも忘れていない。
みんながリュックからマグカップを出す…と、ユキちゃんが何やら山では見かけないものを取り出した。
ラーメンが入りそうなくらい大きなお椀と、400ccくらい入りそうなマグカップ…。
「何それ?」
「キャンプ用品の店で見つけてカワイイ色だから買った。ちょっと大きかった?」
「デカ過ぎでしょ!!」
こんな物が入っていたとは…。

20230702_193416.jpeg(撮影:パーヤマ)

私が知らないうちに開かれていた撮影会。
素晴らしい!! さすが元写真部のパーヤマ。

IMG_1960.jpeg19時半。
私がUCOのランタンに火を灯けると、パーヤマも駐車場に置いてきたはずのランタンを出して火を灯けた。
いつの間にかリュックに戻したらしい。
重いわけである。

今宵のメインディッシュは水菜とエノキと豚肉の鍋。
〆は雑炊。
鍋が終わると、パーヤマは隣の席で飲んでいた羽ぶりのいいオヤジ&オニイちゃんの席に移動して、生ビールをご馳走してもらっている。
もう飲めないかな…と言っていた女性陣は、あっと言うまにペットボトルで持ってきたホットワインを空にしてしまった。

そよ風が心地いい。
消灯は21時なので、もう少しここにいれる。

(2日目につづく)